「ほら、じっとして」
「しゃーないやん。くすぐったいねん」



(自分に向かって伸びてくる手から逃れながら映が言った)
(諒はそんな映の様子にため息をつく)



「でもそのままじゃ風邪引くだろ」
「そないゆうても表出たらどうせまた濡れてまうやん」
「止むまで待てばいいだろ、ここで」



(そう言うと、諒はぬれた映の髪をハンカチで拭き始めた)
(額に触れる諒の手が温かい)



「雨、止むん?」
「……そのうちな」





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 関西弁フェアによせて。
 とりあえず拍手の子たちとは違いますよ。諒(りょう)くんと映(あき)くんです。
 今回ちょっとト書き風にやってみました。なかなか面白いかも?




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