「…べ、別に怖いゆうわけとちゃうねん。ただ今日はおとんもおかんもいてへんから、たまには諒と一緒に飯食うんもええかなと思ってやな」

 傘を片手に玄関先で仁王立ちして映が言った。どこかエラそうな物言いは(本人は気づいていないが)照れているときの映の癖だ。


「どうせ諒も飯一人なんやろ?うち来ぉへん?」


 開けっ放しのドアから吹き込む風が冷たい。


「…まぁ、構わないけど」


(……ていうか、行くっていうまで帰らないくせに)


「そしたらはようち行こ。俺今スパゲッティ茹でてん」


 自分の手を引いて歩き出そうとする映に向かって、諒がぼそりと一言。


「……そういえば、確か今日は夜からカミ―――」
「あーーーー!!はよせんとスパゲッティ伸びてまう!! ほら諒、行くで」


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「…ったく、このガキが」
「うっさいわ!」
「帰ってもいいのか?」
「……すいません




 思いのほか大量出現しているこのふたり。
 わかりづらいでしょうが、雷にビビった映がお隣さんの諒のところにやってきたところでござます。
 
 ちなみにこの2人、中学生か小5,6ぐらいをイメージして書いてるんですけど、どうなんだろ最近のガキはわからないから……




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