盗み聴き



今日貴方のうわさを聴きました
 心臓が止まるくらいびっくりしました



 貴方のうわさはたくさん聴いてきたけれど
 今までそんなこと一度もなかったのです
 みんな、「誰か」が「貴方」にというものばかりだったのです。



 どうしたらいいかわからなくて私は泣きました
 独りきりで声を殺して泣きました
 愚かな自分を呪って泣きました


 私はついに
 暗い暗い闇の底に堕とされてしまったのです。




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 反転

 希刹の「三泣月」とリンクしてます。
 というよりも、最初はこっちが「三泣月」というタイトルでした。
 でも芸がないかな。と思い直してタイトル変更。
 ちなみに「訃月」の「訃」はこのうわさ話のことです。



 

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